科学とおもちゃの関係 「浮沈子(Cartesian diver)」

 このところ「回転ロケット浮沈子の作り方」の記事がよく参照されているな・・・と思っていたら、最近マジックペットがパーティーの季節にはプレゼント交換の小さなギフトとしていいのか売られているのが目に付くので、買った人が調べているのかな・・・と想像しています。おもちゃがきっかけで仕組みに興味を持つことはいいことですよね。
もともと浮沈子は、日本では明治時代に三越百貨店で玩具として販売されたのが大きく広がる元となって、その後は縁日などでマジックのように演示しながら売られていたものが、科学教育の中で復活したという流れです。それがまたおもちゃに戻ったということなのですが・・・。その間にいろんなアイディアが加わって現在に至っているので、そういう経緯も興味深いと思います。


ネット検索で「浮沈子」「おもちゃ」のキーワードで「浮沈子おもちゃ工房」などが出てきますが、その中に浮沈子の歴史についても触れています。書いたのは10年程前で、改訂も8年も前のことで「回転以前」の歴史になっていますね。でも回転浮沈子がIndexの最後の方で出てきます。私の知るところでは、YPC(横浜物理サークル)のメンバーの高校の先生がドイツの吹きガラスの浮沈子を身近な材料タレ瓶で回転するように考えられたのを科学の祭典の研究交流会で見たのが最初でした。その下地にはやはり高校の先生の考案されたお魚タレ瓶浮沈子があったからだと思います。


おもちゃ会社に限らずですが、企業はネットでいつも新しい商品アイディアをリサーチしているようです。科学教育の実験教室もそれは同じで、おもちゃを自作して子ども達に科学に興味を持って欲しいといつもネタを探し回っています。互いに作用し合って進化して行くということが浮沈子を通してもわかりますね。

*デザイン浮沈子カタログ
*「キッチンから生まれたプラスチックの宝もの」
 (回転浮沈子の作り方やその原理のページもあります)
*昭和という時代と玩具


追記
「YPCでの浮沈子の発展史」というのを久し振りに見つけました。
(以前にも拝見したことがあります)
http://www.asahi-net.or.jp/~ha4k-myzk/kanri/fuchin.pdf

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