桜 - 故郷は遠きにありて想うもの



 Twitterにあちこちの桜の画像がアップされるようになりました。私自身が、これまで毎年観てきた桜の中で、2006年4月の半月間に韓国の各地で見た桜は心に深く印象に残っています。日本を発つときは八分咲きだった桜。「帰国したら、もう葉桜になって、季節も進んでいるだろうな・・・」と春を惜しんでいたので、韓国各地で満開の桜を何度も見ることが出来るとは思いませんでした。

 写真は、光州から慶尚南道へ向かう途中の川沿いの道路。降り出した雨に煙る桜並木が何キロも続きました。日本と同じようにお花見をする人たちが降り出した雨を恨めしそうに、ドライブインも人でいっぱいでした。
 日本も桜前線の時期に縦断するような機会はなかなか無いと思いますが、北東の地域以外は数字のない半島中心部も含めて、10か所程で講習会のキャラバンツアーをしました。その際、様々な桜の様子を見ることになりました。

 地図は2006年に描いたものなのですが・・・
仁川空港からソウルに向かう時最初に目にしたのが、日本なら梅の花のように、韓国では春を告げる花と言われるケナリ(レンギョウ)でした。新潟くらいの緯度にあるので、まだまだ寒い季節です。(1)

 南下すると景色の中のケナリと桜が入れ換わって行き、全州のケナリは盛りを過ぎて、もう殆どが散りかかっていました。(2)
 韓国では秀吉と戦った英雄と言われる忠武公(朝鮮水軍)の名が残る統営では、降り続く雨に桜は散ってしまっていました。(4)
 入国から一週間が経ち、また北上するにつれ、桜は見頃になっていました。慶州は日本で言うと日光や伊勢のような修学旅行のメッカです。旅館が立ち並ぶ中にも桜がたくさんありました。(5)
 安山は、オフの日などに戻るベースのホテルがあるところですが、帰国が近づいた頃には満開になっていました。(6)


 今、私の近くの並木はモクレンが咲いていますが、それが桜、そしてツツジと移り変わって行きます。韓国でも両方とも良く目にする花でした。

 余談ですが、日本の豊田に当たる自動車生産工業地帯の蔚山というところに差し掛かった時、雨が降り始めたら急に眼が痛くて涙が出て来たのですが、この年は黄砂がひどかったので雨と共に煤煙を纏った黄砂が落ちて来たのが仕業だろうと思いました。私にとっては初めての経験でした。(3)

参考:
季節の花300より レンギョウ
http://www.hana300.com/rengyo.html



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