越冬アゲハ蝶のさなぎ
キッチンアート個人講習の受講者の方が私と同じようにアゲハ蝶の羽化をお孫さんと楽しまれているそうで、蝶や蛹もストローで作って見せて下さいました。実は私も蝶と蛹は作ったことがあるのですが、蝶の方はまだ気に入ったものが出来ずにいます。蛹の方は3~4年前の写真が出てきたのでお見せします。(記録的に撮っただけでバックがごちゃごちゃしていますね)
サナギの方は造形的にまあまあこんなものかなと自己採点で合格なのでお見せできるわけですが・・・。
夏休みだったか、TVのニュースで蝶を100頭一斉に羽化させる教室の様子を見ました。子ども達が羽化したばかりの蝶を手にぶら下げて楽しそうな映像だったのですが、思わず「あんなことしたら翅がちゃんと開かないのに・・・」と心配になってしまいました。
娘が小学校に入る前から、プランターの木にアゲハが卵を産みに来るようになって、アゲハを飼育するようになりました。観察するために卵から採集して来て観るのですが、孵化を見るために夜遅くずっと交代で黒くなった卵を見張っていてその瞬間を感動しながら見た体験や、育てた青虫が齢を重ね蛹になって、変身して出てくる羽化の瞬間には何度も立ち会ってきました。翅がと乾いてしっかりしたら飛び立って蜜を吸いにいくので、決まって午前中に羽化しました。時計もないのにすごいなと思います。
ところで、そのテレビで伝えていたワークショップの様子では、100頭を一斉に羽化させるために、冷蔵庫に入れてから30℃以上の気温に出すというのです。知り合いの大学生のお嬢さんもそんな実験をされたことがあると仰っていました。そのこと自体は研究として悪いことではないと思うのですが、映像のようにショーアップして100頭もの命を人間の手でコントロールしてしまう―子ども達の嬉しそうな顔を見ると考えさせられてしまいました。
うちではサナギが枝から外れてしまって、人工的に取り付けて羽化させたのですが、翅が上手く開かず遠くに飛び立って行けなかった蝶に悲しんだこともありました。そんな何日ものプロセスを見ずに冷蔵庫から出した蛹の羽化に喜んでいる子ども達が可哀相に思いました。
この蛹を作った時も、その飛べなかった蝶を想い浮かべて作っていたのでした。