glass transition point
ガラス転移点
プラスチックが誕生する前は樹脂と言えば天然のものでした。
半合成を経て合成樹脂を作ることに成功したのが、まだ100年少し前のことです。
そこで人工の合成樹脂(Plastic)と天然樹脂(Resin)と呼び分けるようになりました。
多くのものがそうであるように、プラスチックも天然素材の代替の役割で研究開発されましたが、
今では独自の特性をもったものが生活の中に溶け込んでいます。
意識しないで使っている...空気や水のような存在になっていると感じます。
地球上には、まだ飲料水に困っているところもあれば、
津波のように水が災害を引き起こすこともあります。
全ては表裏一体なのかもしれません。
地球上のものを上手に活かすには、そのものをよく知らなければと思います。
ところで、タイトルの「ガラス転移点」ですが、
天然樹脂のゴムなどはガラス状ではない領域で特性が活かされ、
プラスチックはガラス状の領域で使っています。
例えば、PETは70℃弱がガラス転移点です。
PETフラワーを作る時に炎の上昇気流に当てグニャッとなるのがその温度です。
良い形になったら、素早く気流から外す(=室温に戻す)と形が定着します。
なんだか、ガラス転移点というのはシンデレラの12時の鐘みたいだなと想いました。