トンボの目玉 観察眼


 朝のラジオで、動物の行動学で知られる日高敏隆の本「セミたちと温暖化」 (新潮文庫)を紹介していました。うちには「ソロモンの指環」という訳書があったので、亡くなった時に新聞でお顔を知りました。
 アリの絵を描かせたところ、アリはいつも見ているのにもかかわらず巧く書けない。でもその行動を知ると、触角を前に向けていることや、6本の脚は頭・胸・尻の3つの区切れの中で胸に付いていることがわかり、知った後に描いた絵はとても上手に描けていた。
「実物を見たからといって、誰もが上手に絵に出来るものではないんですね・・・」
というパーソナリティーのお話が印象に残っています。
ストローアートも、装飾にしたり、オリジナルのキャラクターを作ったり、大道芸のように短時間でパフォーマンスしたりと、最近さまざまな広がりがありますが、リアルな動物や虫などを作る時は、日高先生と同じように、ただ見るだけではない観察があるともっとリアルに出来るかもしれません。でもなかなかじっと観察出来るものではなく簡単ではないかもしれません。そんな時は動物の気持ちを考えたり、虫になったつもりで想像してみるのもいいかもしれません。
「あの細い隙間に入りたいな・・・」と、ゴキブリは思っているだろう。>体の厚みが薄い。
「丸めた新聞で叩かれたくない」と>すごいスピード。

なのかもしれませんね。笑

ストローアートは立体を作るので、観察眼も、表現も3Dです。絵とはまた違う気付きがあるような気がします。
プラスチックのストローアートは、不離切1本でないまでも、何かその元の個性を活かしたもので、ただ素材として工作にストローを使っているのとは違う点だと思います。そのため制約があるので、全てリアルに再現するとうのは不可能かもしれません。そこで、マンガと同じように特徴を掴んでデフォルメすることが必要です。写真のトンボはよくリアルだと褒めて戴きますが、本当はリアルではなく創作した部分ばかりです。強調した部分が、多くの人が持っているトンボのイメージと重なった所以だと思います。

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