プラスチックと恐竜の共通点


 何を始めとするかはいろんな考え方があるようですが、完全な合成樹脂と言われる「ベークライト」が発明され工業化されてからちょうど100年になります。私の子どもの頃は「プラスチック」という言い方はあまりしなかったようで、ベークライトがプラスチックの代名詞のように使われていました。そのベークライトというプラスチックはベルギー生まれの科学者ベークランドの名前から付けられています。このベークランドは19世紀末に、後にKodakに譲渡した写真印画紙を発明をした学者でもあるそうです。
 さて、恐竜との共通点ということですが、100年前のこの頃、世界各地で恐竜の発掘合戦が起きていました。19世紀初頭には英国で「メガロサウルス」と名付けられた恐竜が発掘されてはいたのですが、まだ今の様な情報化された社会ではなかったので一般の人に「恐竜」という認識がありませんでした。ところがタンザニアで大量の化石が発掘されたのを皮切りに各国が競って発掘調査がされるようになり、一般的に知れるようになりました。
 昔はTVなどはなく、映画の本篇の前にラジオで聴いて知っていたニュースを少し遅れて映像で見るという時代でした。恐竜発掘のニュースもそんなふうに世間に浸透して行ったのかもしれません。この頃に作られた世界初のアニメーションのキャラクターは、ネズミでもネコでもウサギでもなく、なんとガーティーという名前が付けられた恐竜でした。キャラクター化されるほど恐竜がセンセーショナルに知れ渡ったということではないかと想像しています。今は日本のアニメキャラクターが世界中に人気で、外国の人にアニメの質問をされたりすると隔世の感があります。日本人が全てアニメに詳しいわけではないので苦笑してしまいますが、その原点はガーティーだったということを逆に外国のティーンエイジャーに教えてあげると、文化の交流が大切なことに気付いてくれるかもしれません。
 余談ですが、ベークライトの次に古いプラスチックとして塩ビ(ポリ塩化ビニル)が1910年代に登場しました。今は素材が多様化していますが、昔のアニメキャラクターのフィギュアにはこのプラスチックを使われたものが多くオークションで高値がついたりしています。お風呂に浮かべて遊んだアヒルや、恐竜を巨大化させた空想動物の怪獣―ゴジラの人形もこのプラスチックで作られていました。独特の匂いがあるので、匂いで懐かしくさを感じる方もあるかもしれません。

 プラスチックはいかにも現代的ですが、石油という地中の堆積物で、恐竜も地中の化石という過去の遺物ですが、どちらも悠久の時の流れの中で現れては消えていくものを象徴しているように思えます。


※ちなみに写真はPP(ポリプロピレン)のストローで作った恐竜骨格です。

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