アリス・イン・ワンダーランド

 娘が約束を忘れて(確信犯か?)試写会で先に観てしまったというので、私は今日になってやっとアリス・イン・ワンダーランドを観てきました。色彩を観たいなら2Dが良いと言われているので、2Dの字幕版で観ました。吹き替え版はそのうちTVできっと観れるでしょうから・・・。
 いろんな感想があるのでしょうけど、私は桜並木が印象的でした。赤(デカ頭)の女王の城から白の女王の城に向かい、白の女王の城へ桜並木の道を通り抜けて入って行きます。ご存じのように限りなく白に近い薄ピンクの桜は赤から白に染め変わるのを象徴していたのだと思います。フラブジャスの日に碁盤の目のような戦場で、赤と白の兵隊が次第に混じり合って行くのと同じように。「『朱に交われば赤くなる』。だから良い友達を持ちなさい」などと言われたものですが、絵具を合わせるとほんの少しの赤を入れるだけでピンクになるのに、赤に同じ分量の白を混ぜてもなかなか目立って色は変わりません。それだけ赤は強い色だということです。映画でも、その強い赤と戦うためのアリスの困難さや決意の難しさを表現していたように思います。
 ルイス・キャロルは数学者で詩人で・・・だから物語にも詩的に言葉やリズム・幾何的にも計算された仕掛けがあるように感じるのですが・・・。ティム・バートンが作者に感情移入してそんな色彩の仕掛けが生まれたのでしょう・・・。マザーグース(ナーサリーライムズ)→ルイス・キャロル→ディズニー→ティム・バートンと受け継がれたものを感じました。

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