Transmitted of words and things
起源や語根を探る

 海外から日本に伝わったものや言葉は、伝言ゲームと同じように途中で様々な変化を経ているものがあるのではないかと思います。
 単純な例では、Sewing machineのマシンの部分だけが残ってミシンになったのはよく知られています。
しかし、長い距離を伝わっていく間には、そんな単純なものだけではなく、名前だけが独り歩きしたり、元のものが想像つかないくらい形がアレンジされてしまったり、それが複雑に入り混じって現在目にして耳にするモノとして存在しているのかもしれません。

 台湾で戴いた吸菅工芸のイルカから、私は鯱(しゃちほこ)を連想して、胸鰭や尾鰭をデザインアレンジしてストロー鯱を創作しました。
それを英語の記事で紹介する時に、私は鯱はデザイン化されたオルカだと思い込んで単純に翻訳してしまったのですが、ある時、鯱は動物のシャチとは別物で、インドの海の神サチが由来だと言われているのを知りました。
形の方は伝わり方が複数のルートが交差しているように思います。
シンガポールのマーライオンも似ていると感じます。
中国では水神の龍が屋根の両端に飾られていて、水神ということから鯱と同じように火災除けの意味を持つ装飾だと考えられます。
それがなぜ朝鮮などから伝わる過程で鴟尾(shibi)という鷹類の鳥の尾という呼び名に変化したのでしょう?
そして、その後また原型に近い架空の魚の形の鯱という風に変遷して現在に至っています。

 ところで、私はこの年になるまで、マグロのことが「しび(shibi)」と呼ばれていることを知りませんでした。
SNSで知人に尋ねてみると、関東や高知・和歌山の方は地元でそう呼ばれていることをご存知でした。

 私は、このことは「鴟尾」と同じ発音なので、何か関係があるのではないかと、とても気になります。


 英語wikiHowでは、私の疑問を知って下さり、共著者が記事の要約にこのことを調べて書いてくださいました。
ハウツー記事を通して、様々なことに興味が広がる楽しい学びをさせて貰っています。



日本のマグロ漁の歴史
 http://www.japantuna.net/press54 (日本かつお・まぐろ漁業協同組合より)

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