Mount Fuji
富士山








 今朝、富士山の世界遺産登録をICOMOSが勧告したというニュースがありました。
残念ながら三保松原を除くことが条件だということです。
私は祖父が日本画の日曜画家だったせいか、広重の版画のような構図が身に沁みついているように思います。
赤富士は有名ですが、このような周囲の情景を映し出した絵の中にある富士が好きです。
きっと多くの日本人がそうだと思います。





 最近、「英国人写真家の見た明治日本」 Herbert Ponting著 (講談社学術文庫)という文庫本を読みました。
流石に写真家だけあって観察力が鋭く、映像が目に浮かぶような文章で綴られています。
その本の冒頭はアメリカからの船旅で日本に着くところ―日本からヨーロッパに流出した浮世絵などからの未知の国日本への想像への期待が現実のものとして目の前に広がる感動の様子が書かれています。
帆掛け船や松原越しの風景が絵のように映ったことだと思います。
一昔前には日本の代名詞のように言われた「Fujiyama(富士山)」「Geisya(芸者)」の、欧米の間違った認識についても、半ば憤慨して改めるように書いてありました。
もしポンディングが生きていたなら、やはり三保松原の除外は残念に思うことでしょう。

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