ストローとアート[2]
Straw and Arts

 「アート」は普通「芸術」と訳しますが、「芸術」というと大層なイメージがあります。「アート」というと、例えばバルーンアートのように身近な感じがします。なぜでしょうね・・・。wikiHowでは、私が紹介しているアイテムのせいもあると思いますが、バルーンアートのような感覚を持ってもらっていることが、共同執筆の編集によって読み取れます。

 「芸術」を美術館や博物館に展示された作品のようなイメージを持たれた方は、それはファインアートを指しているのだと思います。日本語だと「美術」に近いのかもしれませんが、応用芸術や大衆芸術と区別して純粋芸術(純粋美術)と訳すようです。しかし絵画・彫刻など代表的なファインアートも、20世紀の後半からはイラスト・デザイン・工芸などとのボーダーラインは曖昧なものになっています。
 では「応用芸術」「大衆芸術」とはどんなものでしょうか?芸術的価値だけでなく他の実用的価値や娯楽的な意味を持つものを言います。正しくストローアートは応用芸術・大衆芸術に違いありません。一部には「サイエンス・クラフト」と名付けて戴いたものもあります。
そして、そんな創作や講習などの活動に対して、2004年にホビー大賞文部科学大臣賞を戴きました。賞を戴くということは、その賞に恥じないようにしなければという気持ちが生じます。それが、その後ずっと「他人が作りやすい工夫」という課題に繋がっているのかもしれません。

 ストローアートは、台湾の吸管工芸を訳して、日本では、私の趣味として2001年に「ストロー細工」からスタートしました。著書のタイトル「親子で作るストロー細工どうぶつたち」が、公式の出発点と言えるかもしれません。著者は自分の本にわが子のような責任を感じるものですが、2006-7年に出版後3年で絶版になるまでは「ストロー細工」という言い方に縛られていました。絶版はそれから解放された―言わば我が子が成人したようなもので、私は、もっと自分の気持ちにしっくり来る「ストローアート」へと移行して行きました。

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