子どものための実験工作ガイド

 日本の「青少年のための科学の祭典」は、大きなムーブメントを起こした一つの時代が終わり、新たな時代に入ったように感じます。今は韓国で、かつての日本のように「科学祝典」に熱気が感じられます。日本は欧米の倍の速さで発展してきたように思いますが、韓国はまた日本の倍の速さで発展しているように映ります。今日から上海万博が始まる中国に至っては一体何倍速で発展しているのやら・・・。高度成長の後には、その反動を経験していますが、成長が速ければ、その反動も速く来るでしょうから、先進の轍を踏まないように、少し立ち止まって考えることが大切だと思います。
そんなこと「わかっちゃいるけど・・・止められない」のが歴史の繰り返し・・・。人間も歴史も「失敗」から学び、新たな工夫を生む可能性を秘めているので、実際に体験してみることは大切だと思います。でも、後になる程ゆっくりと反芻して考える余裕の無い速さは不利です。その不利を補うのは前例を参照できるところなのだと思います。


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 全南地区の科学祝典に参加させて戴き、久し振りに科学の祭典のフォーマットで子どもを対象とした工作ガイドを書きました。科学の祭典の実験解説集は
  • 実験(工作・体験)の要約
  • ハウツー+コツ
  • 注意点
  • 資料・出典
という項目で、一過性のイベントではなく家庭で追体験できる最小限の情報が記載されています。
ITCキッズページのレシピフォーマットも同じです。
 wikiHowの場合は、13歳以上という執筆年齢制限があり、子ども向きの記事内容であっても、子ども向きには書かれていません。キッズページも漢字にルビなどふらず、大人と一緒にコンテンツを楽しんで貰うことを目的にしていました。本当に興味を持てば、読めない字も自分で調べることも生きる力だと考えていました。そんなところも、私がwikiHowが好きな所以で、以下の項目から記事が出来ています。
  • Summary+Photo
  • Steps
  • (Video)
  • Tips
  • Warnings
  • Things You'll Need
  • Sources and Citations
  • Article Info
  • Articles for You to Write / Article Tools
 wikiHowは13歳以上という制限がありますが、大人であっても、執筆編集の過程で様々なことを学びます。私は、とくにまだまだ浸透していない情報活用のマナーを子ども達に学ばせるのには、子ども達自身にハウツー記事を書かせるのがいいのではないかと思いました。自分が研究して、他人に理解させる表現力ということで、文章や図だけでなく写真や動画の撮り方、歴史的社会的背景や、前出の他者の情報の扱い方などコンテンツ以外の様々な観点から知識を増やしていけるからです。
 本来の役割だけでなく別の価値をみつけるセレンディピティーの学びと言えるかもしれません。

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