作品 - 故郷は遠きにありて思ふもの

 「故郷は遠きにありて思ふもの
有名な室生犀星の詩です。私が中学の頃だったか国語の教科書で習ったように思います。遠くに居て故郷を懐かしむ詩だと思っていたら、先生が、「作者はどこでこの詩を書いたのでしょうね。自分の故郷に居ながら書いたのではないでしょうか・・・」と言われたのを覚えています。
読む人の気持ちによっても捉え方は変わってくると思うのですが、作者の気持ちもまた移り変って行ったようで、読んだ人・時の気持ちに委ねられたようです。
 年を経て、「遠き」は距離のことだけでなく、年月のことにも当てはまるように感じられるようになりました。
 ものづくりも同じで、作品も素材も、場所と時間を違えて眺めてみると、新たな良さに気付くことがあります。

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