小さくて大きな リアル


 昔、子どものための科学のWebサイトを作っていた時に、子ども達がネット上のことをゲームのようにバーチャルな世界にしか感じないで、その後ろに生身の人間がいることを想像出来なくなっているということが言われ始めていました。実感を得るためにはどのようにしたらいいのか・・・いろいろなところで試行錯誤が繰り返されてきました。でも、ICTの進歩は急速過ぎてなかなか大人は追い付くことが出来ません。私も、少しは他人より早くICTを始めた部類ではあると思うのですが、ケータイ文化にはもう全然ついて行けません。

 今日、お昼に米国のwikiHowからご褒美のUSBメモリが届いて、実際に自分の手に重さを感じてあることを思い出していました。それは、2004年1月24日の「子どもとインターネットフォーラム」に、文科省el-NETのこども放送局チャレンジ教室の生放送に出演した後、そのフォーラムに駆けつけて講演を聴いた時のことです。その時印象に残ったのはネットマムの活動でした。そしてその後「ONSENくんの旅」を始めました。ネットを介して実体のあるものが旅をする・・・縫いぐるみやお土産に実際に手で触れることで、よりPC画面の背後にいる人間を実感できる・・・ということで始めたものでした。
 それと同じことを、今日私が感じたのです。

 物の移動というのは限界がありますし、面倒なこともありますが、ネットでの「How to Make…」の発信は、移動こそしませんが、相手の手で実体が作られるということでは、同じ気持ちの動きを感じて貰えるのかもしれない・・・と感じさせてくれることでした。
 また、そのwikiHowでは今「Books for Africa」という活動を行っています。これも形を変えた“リアル”だと思います。

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